10年前のリアルフィンランド教育

現役高校地理教師がみたフィンランドを鏡にして、これからの教育について考えてみたいと思います。

スモークサウナ

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最近日本でサウナブームですね。サウナの本家フィンランド🇫🇮でのスモークサウナです。フィンランド語ではサブサウナと言います。ケムリを燻して入るのですが燻製にはなりません(笑)とてもいい香りで、自宅サウナ用に焼き石にかける水に垂らすスモークサウナ用リキッドも現地では売っていますよ。

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多様性とは?

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最近やたらと多様性という文言を耳にします。

日本でも多様性の尊重は大切なことなのは誰もが頭では理解していると思います。しかし同調する文化が影響しているのか、実際に多様な現実を目の当たりにするとどうしても拒否反応してしまうのも多いのではないでしょうか。

頭髪指導の是非について議論になることが増えてきました。以前は黒髪とそれ以外の二択であったことを考えると日本社会は前進しているのかもしれません。

フィンランドではご覧の通り髪の毛はさまざまです。地毛がどうかわかりませんが、そもそも多様ですから地毛かどうかどうでもいいことです。

学校は学習するところであり、髪の毛の色やら服装やら学習と関係ないことにはエネルギーを使わないことはフィンランドでは明確です。なんで今なお日本では○○指導ばかりなのでしょう。教員の自己満足はもう終わりにしたいですね。ただでさえ世界から遅れてきている日本の教育現場です。

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世界一マルチリンガルな国

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おそらくフィンランドは世界一マルチリンガルな国だと思います。公用語フィンランド語に加えて、スウェーデン語です。西部に住む少数派のスウェーデンフィンランド人との平等を図るためです。ムーミンの作者トーベヤンソンスウェーデンフィンランド人で、ムーミンの原作はスウェーデン語のはずです。

加えて英語も小学校から会話重視で学びますからね。皆さん話せます。ヘルシンキの店に行くと係員のネームプレートに話せる言葉の国旗がついてますが、5.6ヵ国はざらです。

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10年前のオンライン授業

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私が滞在した場所は人口数千人のど田舎であったため、オンライン授業を取り入れた科目もすでにありました。日本と違うのはOHPをよく使用してました。今はもうスマホクラウドを利用するのでしょうが。

先日ある方から耳にしたのは、関東近郊の県立高校ではプロジェクターやICT機器がいまだに揃っていないそうで、例外もあるのでしょうが、何だかなぁと。国が一律に揃えてほしいですね。自治体による格差はあってはならないです。

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🇫🇮9月は紅葉の季節です🍁秋休みもあります!

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フィンランドの先生方などとは今でもFacebookなどで連絡取り合っていますが、秋の紅葉のお知らせが来ました。フィンランドでは紅葉は2週間しかなく、終わると長い冬がやってきます。雪が降らずに極夜になっていく10月から11月が一番メンタル的に辛い時なので、学校内外でみんなでイベントをよくやりますね。そして10月には秋休みが1週間あります!日本の2学期制の合間の休みではないですよ。フィンランド国内どこでもあり、休みが重ならないように確か北部から順番にずらして休みます。ですのでホテルや行楽地も混雑しませんし、観光業も儲かるようになっていて経済がうまく回る合理的な制度です。

日本でもゴールデンウィークを地域によって分散する案を星のリゾートの会長がよく話してますが、なかなか一歩進めないのが日本ですねー。

フィンランドの生徒に、フィンランドの学校は休みばっかりだなぁとよく冗談飛ばしてましたがね。羨ましい限りです。

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日本も公教育で英語話せるよ!

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日本では語学コンプレックスがまだまだありますが、フィンランドを参考にして若い皆さんが不自由なく外国語をはなせるようになってほしいものです。

10年前に観たフィンランドの高校の英語の授業。結論から言うと、これなら英語を話せるようになると感じさせられるものでありました。

 

 「新しく本校にやってきた外国人生徒に対して学校を紹介する」というテーマで、まず3人1組でグループになって一人が外国人生徒役、残り2人がガイドという設定で、実際に5分間校舎を案内させる。もちろん英語でやりとりするわけであるからたくさん話すことになるし、これは英語で何というのだろうという疑問が自然と湧いてくる。
 教室に戻った後、先生から案の定「英語で何と言えばいいか分からなかったところはある?」と生徒にすかさず疑問が投げかけられ、生徒も遠慮なくわからない単語を先生に聞いていた。
 自然に実践的な英語を使う機会を授業で設けていることにまず日本との違いを感じさせれらた。同じことは日本でもできるはずである。日本は受験というものがあるからなかなかこういった授業ができないかもしれないが、授業冒頭5分でもいいからこういったことを毎時間するだけでも英語に対する興味関心を湧かせることができるし、英語アレルギーもなくなるのではないか。大切なことは自然な形で無理なく英語を話す機会を設けることだろう。
 また、3人1組でグループを作らせる時に、孤立してしまう生徒が何人かいたが、先生が主導して自然な形でグループを作らせていた。こういった優しさ、きめ細やかな計らいを感じた。
 授業中、生徒は何の恥じらいもなく疑問点を先生に質問している。おとなしそうだと感じる生徒でさえよく先生に質問している。小さい時から質問することの大切さを教育されているからなのだろうか?それとも学習に主体的に取り組んでいる証なのだろうか?今後そういった背景も徐々に探っていきたい。


座学はどの科目もこのような雰囲気でした。1クラス20名ほどの少人数制、黒板の代わりにOHPに板書内容を投影してノートを取らせるところが日本との大きな違いです。板書する時間を削減すること、チョークは体に良くないのであまり使いたくないといった理由を耳にしました。

 

日本も生徒ファーストで改善したいものです。

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フィンランドの柔道教室

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フランスをはじめとして、ヨーロッパでは柔道が盛んですが、フィンランドでも盛んになってきていました。こちらは何とホテルの中に道場があります。普段はジムのスタジオか何かだったと思いますが、ちゃんと畳を敷いて稽古しています。黒帯などの資格もあるようです。