10年前のリアルフィンランド教育

現役高校地理教師がみたフィンランドを鏡にして、これからの教育について考えてみたいと思います。

日本も公教育で英語話せるよ!

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日本では語学コンプレックスがまだまだありますが、フィンランドを参考にして若い皆さんが不自由なく外国語をはなせるようになってほしいものです。

10年前に観たフィンランドの高校の英語の授業。結論から言うと、これなら英語を話せるようになると感じさせられるものでありました。

 

 「新しく本校にやってきた外国人生徒に対して学校を紹介する」というテーマで、まず3人1組でグループになって一人が外国人生徒役、残り2人がガイドという設定で、実際に5分間校舎を案内させる。もちろん英語でやりとりするわけであるからたくさん話すことになるし、これは英語で何というのだろうという疑問が自然と湧いてくる。
 教室に戻った後、先生から案の定「英語で何と言えばいいか分からなかったところはある?」と生徒にすかさず疑問が投げかけられ、生徒も遠慮なくわからない単語を先生に聞いていた。
 自然に実践的な英語を使う機会を授業で設けていることにまず日本との違いを感じさせれらた。同じことは日本でもできるはずである。日本は受験というものがあるからなかなかこういった授業ができないかもしれないが、授業冒頭5分でもいいからこういったことを毎時間するだけでも英語に対する興味関心を湧かせることができるし、英語アレルギーもなくなるのではないか。大切なことは自然な形で無理なく英語を話す機会を設けることだろう。
 また、3人1組でグループを作らせる時に、孤立してしまう生徒が何人かいたが、先生が主導して自然な形でグループを作らせていた。こういった優しさ、きめ細やかな計らいを感じた。
 授業中、生徒は何の恥じらいもなく疑問点を先生に質問している。おとなしそうだと感じる生徒でさえよく先生に質問している。小さい時から質問することの大切さを教育されているからなのだろうか?それとも学習に主体的に取り組んでいる証なのだろうか?今後そういった背景も徐々に探っていきたい。


座学はどの科目もこのような雰囲気でした。1クラス20名ほどの少人数制、黒板の代わりにOHPに板書内容を投影してノートを取らせるところが日本との大きな違いです。板書する時間を削減すること、チョークは体に良くないのであまり使いたくないといった理由を耳にしました。

 

日本も生徒ファーストで改善したいものです。

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